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リンパ浮腫研修における教育要綱

座学 (45時限以上)

講義項目

  1. 総論(8時限以上)
    1)リンパ管系解剖学・生理学
    2)浮腫の概論
    3)リンパ浮腫の病態生理
  2. 各論(10時限以上)
    1)原発性リンパ浮腫
    2)続発性リンパ浮腫
    (1)がんの疫学・発生機序
    (2)乳腺科領域
    (3)婦人科領域
    (4)泌尿器科領域
    (5)頭頸部領域
    (6)皮膚科領域
    (7)感染症
    (8)整形外科領域術後、小児科領域のリンパ系疾患
    (9)化学療法・放射線療法の影響
    (10)緩和医療・ケア
    (11)精神・心理的ケア
  3. リンパ浮腫の診断と合併症(6時限以上)
    1)診断方法、画像、周囲径計測、肥満の評価
    2)リンパ浮腫の発症機序と鑑別診断
    3)症状、病期、合併症
    4)慢性静脈不全
    5)蜂窩織炎やリンパ系悪性腫瘍
    6)循環器領域、その他の浮腫
  4. リンパ浮腫の治療と予防(21時限以上)
    1)リンパ浮腫指導管理
    2)治療法の選択 (適応と禁忌を含む)
    3)複合的理学療法
    (1)用手的リンパドレナージ
    (2)圧迫療法(弾性着衣と包帯の選び方)
    (3)運動療法
    (4)スキンケア・フットケア
    4)セルフケア指導
    (予防のための日常生活上の注意、弾性着衣の選択・装着指導などを含む)
    5) 外科的治療の種類や適応・禁忌
    6)その他の治療法(温熱療法やプール療法など)
    7)合併症に対する治療
    8)診療の実際
    (入院加療の可能な施設と外来診療のみの施設の相違、他職種との連携など)
    9)診療ガイドラインとEBM
  5. 筆記試験について
    筆記試験は、行うことが望ましい。

実技指導(90時限以上・実技試験13.5時限を含む、見学のみは不可)

実技項目

  1. 周囲径計測方法(主に上肢・下肢)
    1)計測点と計測方法
    (1)計測は左右行う(計測点は4〜7点の範囲で各施設による)
  2. 用手的リンパドレナージ(MLD)38時限以上
    1)MLDの適応と禁忌(情報の取り方・観察の視点)
    2)MLDの基本手技
      (1)リンパ液誘導手技
      (2)ほぐし手技
    3)治療構成
      (1)浮腫部位に適した手技と選択法(施術のリズム=スピード・皮膚の伸張度)
      (2)症例ごとの誘導経路(う回路)・最終排液路
      (3)施術時の患者の肢位・体位の取り方
      (4)施術時の患者への声かけ・配慮
    4)患者指導
  3. 圧迫療法他(40時限以上)
    1)圧迫療法の適応と禁忌(情報の取り方・観察の視点)
    2)弾性包帯他を使用した多層包帯法(主に上肢浮腫・下肢浮腫例)
      (1)浮腫の状態に応じた弾性包帯の種類と選択
      (2)各種弾性包帯の圧迫法
    (浮腫発症領域への適切な圧迫法・ADLを妨げない関節可動域など)
      (3)症例ごとの適切な圧勾配
      (4)施行時の患者の肢位・体位の取り方
      (5)施術時の患者への声かけ・配慮
    3)弾性着衣(スリーブ・ストッキング等)の使用法
      (1)症例に応じた弾性着衣の選択方法
      (2)弾性着衣の着脱方法
      (3)採寸方法(既製品・オーダー)
    4)患者指導
    5)圧迫下における運動療法
    6)スキンケア方法
  4. 臨床実習(8時限以上)
  5. 実技試験 1)試験方式と技術評価の視点については別紙参照


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