リンパ浮腫療法士(LT)とは
リンパ浮腫療法士 (Lymphedema Therapist : LT) とは、医療従事者として、リンパ浮腫の複合的治療を中心にリンパ浮腫の診療に従事するに必要な、専門知識・技術水準をもった専門家です。
経緯
平成24年にリンパ浮腫診療の医療水準を向上・担保することを目的として、日本脈管学会や日本血管外科学会を中心とした5学会は、リンパ浮腫療法士認定機構を設立し、複合的治療に関わる医療関係者のリンパ浮腫に関する医学的知識、技術水準の評価認定を行なって「リンパ浮腫療法士」を育成してきました。既に905名のリンパ浮腫療法士が、全国47都道府県全域で認定されています。
平成28年にはリンパ浮腫に対する治療について、臨床的、科学的、社会的、経済的など、多角的に、より深化した討議を行う場として、LTを中心とした日本リンパ浮腫治療学会が設立されました。これを受けてリンパ浮腫療法士育成委員会が設置され、資格の名称も「リンパ浮腫治療学会認定リンパ浮腫療法士」とし、今後は日本脈管学会・日本血管外科学会・日本静脈学会・日本フットケア学会の協力を得ながら、本学会主導の下、LTの育成と教育の充実を図っていくことになりました。
資格の名称および業務範囲
1.名称
日本語名称は「日本リンパ浮腫治療学会認定リンパ浮腫療法士」
英語名称は「Lymphedema Therapist (LT) 」
以下「リンパ浮腫療法士」をLTと略す。
2.業務範囲
LTの業務は、複合的リンパ浮腫療法 (スキンケア・用手的リンパ誘導マッサージ・圧迫療法・圧迫下の運動療法) の指導・実施、弾性ストッキングの指導・日常的なセルフケアの指導・治療報告書の提出までに及ぶ。LTは日本リンパ浮腫治療学会の認定資格であり、業務のなかで各人の許される業務範囲は各人が持つ医療国家資格の範囲を超えるものではない。